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2007年10月16日

リスク説明ばかりでうんざり

先日いらっしゃったお客様とお話をしているうちに、ふとこんな事をおっしゃったんです。

よそのクリーニング屋さんでは、これは落ちないだの縮むかもしれないだの、そんなリスク説明ばかりでうんざり。
とっとと預かってくれればいいのに。

うーーーーん、その気持ち、非常によく分かります。
また、クリーニング屋さんの方の気持ちもよく分かる。

最近はこのリスク説明が、どの業種でも多いですよね。
お医者さんでもしますし、サービス業全般に多いのかな。

クリーニング屋さんでの話ですが、何でリスク説明ばかりをするのかと言うと、仕上がった後の揉め事が非常に多いからなんです。
こんな風になってなかった、こうなるとは聞いていないなどここ数年増えているようですね。

また、クリーニング屋さんには詐欺師もやってきます。
その詐欺対策としても、お預かりする時のチェックやリスク説明などをしっかりやりましょうと言うのがあるんです。

このリスク説明、昔と今では若干違っているように感じるんですね。
それは、お客様が知らない人が増えているんです。
今までは誰にも当たり前のことが、知らない人からするとクレームになってしまう、そういうケースが頻繁に目立ってきています。

そこで、過剰にリスク説明をするようになっていっている気がするんです。

面白い話がありまして、先日届いた業界紙に、クレームの内容とその考察が出ていました。
クレームにも色々と理由があるんです。
縮みの多い年、色泣きが多い年、去年あたりからガス退色も増えてきていますね。

その中でひときわ目を引いたのが、問題がないのにクレームになっているケース。
どこも事故を起こしていないのに、おかしいと苦情になり、検査をしてみた結果どこも異常がない、そんなケースが数件あるんだそうです。

情報が氾濫する中、だまされている話も多く入ってきています。
偽物だったとか、きちんとした仕事をしていないとか。
その中でお客様も疑心暗鬼になっているのかもしれません。

お客様がそうであるように、私たち業者の方でも、詐欺師などにより被害を受け、疑心暗鬼になっているところがあるんですね。
そこで、過剰なリスク説明で予防線を張ろう、と言う行動に出てしまうんだと思うんです。

悪循環ですね。

リスク説明は本来しっかりとしなければいけないと思います。
責任回避するためではなく、きちんとした情報として。

でも、実際は責任回避の手段として話しているケースが多い。
この問題、難しいなあ。

投稿者 boribori : 2007年10月16日 23:34

コメント

こんばんは。胃がキュッとするお話でした。お客様によく言われます。「いつも同じことを聞いてくる」「いつも出してるから(聞かなくてもいい)」等。先日、オーダー品で品質表示がないため補償ができない旨を伝えたところ「いつも同じことを言う。品質を調べる機械は持ってないの!?」と…。いつもいらしてて、いつも了承を頂いていても、確認はとらないといけないことになっています。確認をとっていないと工場から返品されてしまい、納期が遅れて結果、お客様にご迷惑をおかけしてしまうんですね…。
話がそれますが、今、問題になっているのが「受付の人が変わると(同じ)洋服の値段が変わる」ということです。ワイシャツで受付たりスポーツシャツで受付たり等。ハンガーワイシャツが定価179円に対しスポーツシャツは定価420円なので、お客様のクレームは最もです。上司に確認したところ「ネクタイをしても、おかしくないのはワイシャツ。ネクタイをしたら変なのはスポーツシャツ」と教えられています。。。

投稿者 浅美 : 2007年10月17日 20:39

浅美さん、まいどです。

胃がキューっとなる話ですよね。
こちらが感じるリスクとお客様が思っているのと少しずれているんだと思います。
お客様が思うほどクリーニングは簡単ではありません。
しかも、品物自体は人の物。
何かが起こってからでは遅いですしね。

品質を調べる機械はないのか?という質問。
面白い質問です。
確かにそういうものがあったら便利だろうなあと思います。
でも、めっちゃ高そうだなあ。(笑)

でも、本当にまずい品物はあまり出会いませんから、何とかできると言えば何とかできるんですけどね。
何千点に一点あると言うだけで、対応が出来なくなる難しさ、ですよね。

受付によって、値段が変わると言うお話、分かります。
最近は中途半端な衣類が多いですから、どう判断していいか迷うんでしょう。
お客様もなんと言っていいか分からないこともあるようです。

これを解決するレジも売り出されています。
受付が入れ替わるのなら、それに対応する機械を入れるなりするのもひとつの方法です。

ただ、レジの入れ替えはかなり大変なんですよね。
お金も労力も半端じゃありません。

しかし、上司さんの説明、それも微妙だなあ。

投稿者 boribori : 2007年10月18日 08:26

こんにちは。いつも興味深いテーマありがとうございます。
浅美さんのコメントにあったワイシャツとオープンシャツのクリーニング上の扱いの違い、消費者へのわかりやすい説明など、わたしも興味があります。
難しいテーマですが、機会があったら是非取り上げていただきたいと思います。よろしくお願いします。

投稿者 宮井 : 2007年10月18日 09:15

宮井さん、毎度です。

Yシャツとオープンシャツの違い、難しいですねえ。
コメントを頂いてからいろいろと考えてみたんですが、なんとなく形になりそうなので書いてみようと思います。
今日かけるかな?

投稿者 boribori : 2007年10月19日 08:16

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