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2007年08月25日
洗いに適していない時期
クリーニングは結構繊細な部分を持っています。
よく簡単に言う人がいるんですけどね、ぱっと入れてボタン押せば洗えちゃうんでしょ?確かに動きとしてはそうなんですけど、そんな簡単なもんじゃあない。
テレビの洗濯のCMの延長で考えられているんでしょう。
でもね、ご家庭での洗濯もきちんとすれば結構繊細な作業になるんです。
皆さん、してないか気づいてないだけなんですよね。
ご家庭の奥様方が汚れを落とすために、どれだけ苦労している事か。
びっくりするような作業をしているもんなんですよ。
クリーニングに適さない時期、と言うのもあります。
今年は、今の時期がちょっとだめかなあと思うんです。
水洗いはさほど問題ないのですが、問題があるのはドライクリーニング。
ドライクリーニングの溶剤の温度が上がってしまうんです。
日中、すごい温度になってしまいます。
温度が上がるとどんな影響が出るか?と言いますと、まず樹脂が溶け出しやすくなります。
プリントされているものなどは、温度の高い溶剤で洗ってしまうとほぼ取れてしまいますね。
また、色が出やすくなります。
他にもいくつかあるんですが、要は事故につながる可能性が高くなってしまうんです。
例年ですと、この時期でもここまですごくはなかったと思うんですよね。
今年は、気温が高いのと風の向きが変わったために、工場内の温度が下がらないんです。
これは結構痛い出来事でした。
溶剤の温度が低いうちに洗おうと朝早く仕事をしたりもしていましたが焼け石に水。
朝から気温が高いので洗える量も少なくなります。
デリケートな衣類はまだ洗えないでいます。
気温が落ち着くまで指折り数えている毎日です。
他にも適していない時期として、梅雨時などもありますね。
湿気が高いとドライクリーニングの溶剤の中に水分が入り込みまして、縮み色泣きの原因になります。
この時期も、注意しながら洗わないといけません。
溶剤の温度を下げるためにチラーと言う冷やす装置をつけると言う手もあるんですが、スペースの関係上、簡単に設置できない歯がゆさもあります。
設備はしたい、でも設置場所がない、そんなクリーニング屋さんは結構多いと思います。
まあないならないなりに知恵を出せば良いわけなんですけどね。
とりあえず、早く涼しくなるようにまずは神頼みですね。(笑)
投稿者 boribori : 2007年08月25日 22:38