« ドライコースの洗濯 後編 | メイン | クーラーつかっちゃった。 »

2007年08月04日

洗濯方法ありきでは落とせない

二日間かけて、書いてきましたドライコースの話し、なぜか自分でも釈然としない部分があったんですが、それがくまさんのコメントで分かったんです。

今回の話し、最初に洗濯方法ありきで話が始まっていたんですよね。
くまさんはそういうつもりではなかったと思うのですが、私がそう捉えてかき出したのが、書いてて違和感があった原因だと思ったんです。

ドライコースで本当に落ちるのか?と言う問いに、いろいろなケースがあるので、落ちる落ちないと言う二択では答えられないんですが、そっちの方に意識が行ってしまったようです。

そもそも、洗濯とは何を目的にするのか?そう考えると答えは簡単でした。

汚れを落とすためにやっているのであって、洗濯方法はそのための手段でしかないんですよね。

ドライマークのついた衣類だからドライコースで洗うのではなく、その衣類を結果としてどうしたいか?という視点から、洗濯方法を選ぶ必要があるわけです。

たとえば、おしゃれなTシャツがあったとします。
この時期、ものすごく汗をかいてしまいますよね。
それを洗濯するときに、どういう風にしたいか?で洗濯方法は変わってくると思うんです。

多少毛羽立ってもかまわないので、ジャブジャブ洗って汗を抜きたい、そう思うのであれば、通常の洗濯方法で良いでしょう。

毛羽立ってしまうとこのTシャツが古ぼけて見えるから、なるべく毛羽立たないように洗いたい、そう思うのであればこすらないようにドライコースで洗った方が良いと思います。

やっぱりね、最初に洗濯物ありき、なんですよね。

その汚れを落とすために、洗剤を選び、洗濯方法を選ぶわけです。

この二つ、結果として最後はずいぶんと差がついてしまうんですよね。
洗濯方法ありき、でいると、一回の洗濯で落ちなかった場合、簡単に諦めてしまいますが、洗濯物ありきで考えると、落ちるまでいろいろと試したりします。

実は、この問題、クリーニング業界でもありまして、結構問題かな?と思ったりもします。
ドライクリーニングに入れてしまえばいいや、とか、一回で落ちなかったら無利だとか、そういったことが非常に多いんですよね。

何のために洗っているのか?そこをもう一度考え直す必要があります。

また、洗剤や染み抜き剤をプロに紹介するときも、これなんでも落ちるの?なんていうばかげた質問をする人がいるんですが、何でも落ちるものはほとんど落とせるはずがないんですよ。
よく落とせるものは、くせもあるし偏っています。
それを理解して上手に使いこなすのがプロなんですが、何でも使えるの?なんて簡単に考える人がまだたくさんいるんですね。

で、話を元に戻すと、ドライコースは落ちるの?と考えるとどうも腑に落ちないんですが、その衣類の汚れを落とすためにさまざまな条件を加味して選んだ洗濯方法だと考えると、納得できたりします。
この衣類の条件では、こういう洗濯方法を選らばざろうをえない、と言うのが分かりますからね。

しかし、それが分かっているのなら、たとえば下処理をして汚れを落としやすくするとか別の方法も付け加える事が出来たりします。

ね、幅が出てくるでしょ。


やっぱり、洗濯物ありき、なんですよね。

あー、やっと自分に納得が出来ました。
すっきり。

投稿者 boribori : 2007年08月04日 23:42

コメント

色々とご丁寧にどうもありがとうございました。
ここ3回の記事内容からボクが導いた結論は、

完璧を求めすぎないこと、また、
完璧である必要もないこと、そして…
…それはムリだということ

ネガティブな結論かもしれませんが、
ある意味、良い意味で開き直った前向きな結論です。


お気に入りの服を長く楽しむには、洗濯後の干し方や、
乾燥後のアイロンのかけ方にだって充分に注意しなければ
ならないのですからね。

それらを総合して、つまりは脱いでから次に着るまでの工程に
自分なりに納得のいく及第点をつけられれば良いのかな、と。


自分自身は一体、衣類とどう付き合っていきたいのかを
初めてじっくりと考えた良い機会になりました。

投稿者 くま : 2007年08月05日 22:20

くまさん、まいどです。

完璧を求めるのは悪いことではありません。
完璧に近づけるために、日々努力しているし、技術も開発されていくわけです。

問題なのは、答えがあると思うこと、ではないでしょうか。

必ずこのようになる!と言うのはほんのわずかで、ほとんどの物は、目標に向かって作り上げていく事の方が多いと思うんです。

実は、お医者さんも同じなんですが、ほとんどの人がその事実を知りませんよね。
お医者さんは、答えを知っていて、投薬していると思い込んでいる。

実は違うんですよ。

洗濯は、本当に奥が深い、そう感じます。

投稿者 boribori : 2007年08月05日 23:48

完璧を求めすぎない、で一つ思い出しました。

機能水と言う、電気的に偏った性質を持っている水が洗濯に影響を及ぼすか?と言うのを物凄く議論していた人たちがいました。

確かに、洗濯において電気的に汚れが取れる、という事は周知の事実なんです。

ですから、機能水も、汚れが落ちる!と言う事らしいのですが、それはあくまでも机上の話で、実際はほとんど影響がないレベルだったと言うことがありました。

時に、考えすぎて重箱の隅をつつくような、現実からかけ離れた話をしてしまう事ってありますよね。
気をつけないといけないな。

投稿者 boribori : 2007年08月06日 00:22

コメントしてください




保存しますか?