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2006年05月25日
ドライクリーニングのいいところ
ドライクリーニングについて色々と噂が飛び交っているようです。
良い噂、悪い噂。
聞いていて納得する部分もあります。
今日は、ドライクリーニングの良い所をちょっと書いてみましょう。
ドライクリーニングの長所は、何を置いても形を崩さずに洗えるところです。
水洗いとドライクリーニングの差は、洗濯液が水か有機溶剤かという差だけなのですが、この差がとても大きいんですね。
以前ここにも書きましたが、ティッシュを水で洗うとぐちゃぐちゃになってもう使う事は出来ません。
所が、ドライクリーニングをすると、そのままの形で出てきます。
ここがポイント。
このティッシュと同じように、ドライクリーニングをすると形態変化が小さくなり、水洗いに比べてほぼそのままの色や形を維持したまま洗う事ができるんです。
アパレルメーカーさんが水洗いを禁止してドライクリーニングを推奨する部分はおそらくここでしょう。
水洗いできるような素材でも何故ドライ指定なのか?
理由は、衣類のシルエット・形を崩して欲しくないからですね。
また、ドライクリーニングでは、有機溶剤で洗っているため油の汚れに強いんです。
そのため、水洗いでは到底落ちない油汚れなどがドライクリーニングですんなりと落ちたりします。
羊毛などは水洗いでは縮みのリスクが伴うので、ドライクリーニングの方があっているかもしれません。
もちろん、水洗いでも注意する所を間違わなければ普通に洗う事は出来ます。
昔は今ほど洗剤の技術も上がっていなかったし、助剤も良い物が無かったので、ドライクリーニングが出てきた当初は水洗いとの洗いあがりの違いにみんなびっくりしたものです。
ただ、ドライクリーニングは形を崩さずに洗える一方、わりと難しいクリーニングだともいえます。
水洗いのように、1回ごとに洗濯液を捨てられるわけではないので、その都度ろ過しながら洗います。
これを溶剤管理と呼ぶんですが、溶剤管理がしっかり出来ていないと、形が崩れるはずのないドライクリーニングで、形が崩れたり、縮みが起こったりします。
また、ろ過するカートリッジフィルターの交換を怠ったりすれば、洗濯液が汚れ、衣類に逆戻りする事もあります。
ドライクリーニングの悪い噂はこの辺からきているんでしょう。
汚れが落ちない、汚れが付いて返って来る、風合いが変化する。
ドライクリーニングでこのようなことが起こる場合は、溶剤管理の問題が多く関係します。
もちろん、着用の問題もありますし、衣類自体の問題もありますので、絶対ドライクリーニングが悪いと言う訳でも無いのですが・・・。
キチンと管理をして、適切な洗いをすれば、汚れも落ちますし色も良く着る事ができるクリーニングです。
ドライクリーニングもいいところあるでしょ?
明日は水洗いのいいところを書いてみましょう。
投稿者 boribori : 2006年05月25日 23:42
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