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2006年04月12日

クリーニングの検品とお返しと。

インターネットで宅配便でクリーニングをお受けしています。
宅配便で届いたらすぐ検品をするのですが、気になることをチェックしておいて、お客様へメールでご連絡しています。

何をお伝えするかと言うと、汚れの具合や傷み具合など。
また、洗うために必要な情報をお客様にお聞きするようにもしています。

汚れにも色々とあります。
着用期間が長くて汚れているのか、特殊な事情で汚れてしまったのか、クリーニングをしてたはずなのに汚れてしまったのか、様々ですね。
そして、その原因にあわせてクリーニングをするんです。

こちらからの質問はお客様もお答えしづらいだろうなあと思います。
場合によっては職業や生活習慣などをお聞きする事があるからです。

でも、その情報が汚れを落とす鍵になってくれます。

汚れや傷みは生活の延長です。
何もしないでできる物ではありませんから、原因があるわけです。

ごく稀にある話ですが、お預かりした衣類の色がくすんでいて、全体的に汚れているなと思っていたんですが、実はそのくすんだ色が元の色だったということがあります。
事前に色の話を聞いておいたので、無理なクリーニングはしませんでしたが、聞かなければ落ちるまで何回もクリーニングをしようとしたでしょう。

クリーニングの目標は元の状態に戻す事です。
完全にもとの状態にはもちろん戻せませんが、近づけるようにみんな努力しています。
しかし、着用してから私たちのところに来るので、元の状態が分らない事もしばしばあるんですね。
ですから、お客様に色々とお聞きします。

そして、お返しするときにも色々と必要な事をお伝えします。
クリーニングした後の状態や、衣類の特徴から気をつけていただくこと、仕舞う時の注意など、様々です。

いつも通り何気なく着ている洋服ですが、扱い方を知っていたり仕舞い方を知っているだけで服の寿命が格段に延びます。
私たちクリーニング屋さんだからこそわかる情報はお伝えするべきですよね。

宅配便で当店をご利用のお客様に、まるで洋服のお医者様のようですね、とお返事を頂きまして、とても嬉しかったんです。

クリーニング屋さんの間では何年も前から、クリーニング業はどうあるべきか?と言うような議論がされています。
その中の一つに、衣類のお医者さんを目指す、と言うものがあるんですね。

お医者さんのように、治療とまではなかなかいきませんが、汚れを落とす事で、長持ちさせ、お客様に衣類の情報をお伝えする事で予防にもなります。
至らない事だらけですが、少しでもお客様にそう感じてもらえたと言うのが嬉しくて嬉しくて・・・。

この一言でまた頑張る事が出来ます。
本当に感謝です。

何事もなかったようにお預かりし、お返しするお店もたくさんあります。
でも、当店ではそれは出来ません。
お客様との情報交換がとても重要です。

投稿者 boribori : 2006年04月12日 23:25

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