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2006年03月09日
放送のあとに。
ためしてガッテン、見ていただけましたか?
視覚的に分りやすく取り上げていたようで、一般の方には参考になったかと思います。
最近は冬物のクリーニングを遅らせる方が増えて来ました。
下手すると、次のシーズン着る頃にクリーニングをする方も。
番組でも取り上げていましたが、しみや汚れが酸化してしまい落ちにくくなってしまいます。
昔の人の知恵でしょうが、着たら洗ってしまう、と言うのはとても理にかなっているんですね。
番組の内容に関しては、微妙な部分もあるのですが、良かったのではないかと思っています。
と言うのも、収録時間3時間弱でそれを45分に編集しているわけですから、自ずとカットする部分も増えてきます。
途中かなり強引な場面もありましたが放送時間の都合上、全部説明する事も出来ないでしょうしね。
衣類に関しては関係する業界が物凄く多いのです。
単純に見ても、衣類を作る所、売る所、洗う所。
更に作るところは細分化されます。
デザインをする所、糸を作る所、生地を作る所、染色する所、仕立てる所。
かなりの業界が関係しているわけです。
さらに、ここに消費者の着用や保管、洗濯などが入りますから、なかなか原因が分りづらくなっているのが現状です。
今回気になった所がいくつかありましたが、その中でクリーニングから帰ってきたセーターを袋に入れたまましまって置いたらしみが浮き出ていた、と言うものがありました。
確かに、クリーニング後に時間の経過と共に浮き出てくるしみというものはあります。
しかし、今回のものはそれとはどうも別のような気がするのです。
映像を見ていると、どう見ても浮き出たしみに見えない。
クリーニングで落ちていなかったしみのようです。
ここはいささか強引な気がしました。
こういった説明の時に、ドライクリーニングは水溶性の汚れは落ちづらい、という説明が必ず入ります。
落ちづらいのは事実ですが、落ちないわけではありません。
今は、ドライクリーニングで水溶性の汚れを落とす技術が開発されています。
しかし、どこのクリーニング屋さんでも持っている技術ではないのが非常に難しくしている原因なんです。
権威ある先生が話すとそれっぽく聞こえるのですが、学問と現場はやはり違いまして、日々研究して進化をしているんですね。
しかし、先生たちが現場を知っているわけはありませんし、本などを読んで勉強しているんだと思います。
その本には、ドライクリーニングで水溶性の汚れを落とす技術が載っていないので仕方がありません。
一般論として言えば、袋は外した方がいいというのは正解だと思います。
しかし、洗いから包装まで、クリーニング屋さんにはかなりの差があります。
そのお店の仕事の内容で、変わってくると思うのです。
問題なのは、クリーニングを一括りにされてしまって、間違った扱いをしてしまう事だと思います。
クリーニングの方法やしまう場所の環境など、もろもろ考慮しなければいけないものはたくさんあります。
衣類に扱いは、いろいろなものが関係してくるので非常に奥が深いのです。
実習の汚れの落ち方にビックリされた方もたくさんいると思います。
そう、ちゃんと汚れや繊維に合わせた方法でやれば落ちるんですね。
問題は、一般の方にその差が判断できるか?と言う事になります。
ここが一番難しいかも。
全部、完全に、と言うわけにはもちろん行かないと思いますが、当店のお客様の中には一部ご自分でやる方もいます。
適材適所という感じですね。
さて、実はこの実習に出ていた福永さん、私のお友達なんです。
先日一日おやすみをいただいた時に、彼に会って刺激をもらっていました。
ブログに書いたとおりの人物で、ためしてガッテンの収録で東京にきていて、帰りに日一日時間を取って頂いた次第です。
あの実習の成果は彼の的確なアドバイスによるものが多大にあるのも事実です。
それだけ彼の技術はすばらしい。
収録秘話もいろいろと聞きました。
いずれ彼のブログに載ったりするんでしょうか。
今から楽しみです。
投稿者 boribori : 2006年03月09日 10:43
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