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2006年02月23日
のれん
夕方、のれんが持ち込まれました。
お持ちになったのは、同業者と言いますか、関係業者といいますか。
マットなどをリースしている所ですね。
お客様にのれんを洗ってきて欲しいと頼まれ、困ってしまい当店へお持ちになられた、と言う次第です。
当店へ持ち込んだ業者さんが一番困ったのが、これくらい簡単でしょう、と言う頼まれ方と、こんなの安く上がるでしょう、と言う言葉だったそうです。
実際に値段については金額までハッキリと言われ非常に困ったとか。
ある程度の誤差なら何とかしようもあるでしょうが、あまりにかけ離れた金額にビックリされたようです。
この話を聞いて、私はびっくりするでもなく、妙に納得してしまいました。
と言うのも、預かってきたのれんがいかに大変なものか、普通の人は分らないでしょうし、ましてや服のように曲線で出来ているわけでもないから、簡単に出来るだろう、と思っちゃうだろうなと感じたからです。
このような事は結構たくさんありまして、繊維製品の情報がきちんとお客様に伝わっていない証拠だなとつくづく感じます。
以前、物凄く汚れたカーテンをお持ちになって、一枚500円でやってくれといわれたことがありました。
お話しを聞くと、やはりカーテンなどただの生地だし、一枚の布なんだからそれ位だろう、と言う事らしいです。
カーテンの取り扱い方や洗い方などを御説明して、丁重にお断りしました。
製品として、衣類や繊維製品を購入するようになってから、一般の方の繊維製品に対する知識が乏しくなっているのを感じます。
知らないがために、だめにしたり、簡単に考えてしまったりと、トラブルの引き金になることも。
昔は、和裁や洋裁をやる人が多かったですし、一般の方でも繊維製品の知識がものすごくありましたので、現在のようなトラブルはほとんど起こりませんでした。
物の価値も段々と変わってきています。
物凄く安い衣類がある一方、ブランド物など高級なものも数多く着られています。
しかし、謙遜しているのか、良い物を持っていても安物だからと言う人が非常に多いのも事実なんですね。
そして、物凄く敏感になっているのも・・・。
ブランドへの信頼度が高いって事なんでしょうね。
しかし、その反面、自分で作ると言うことも段々と増えているように思います。
衣類だけでなく、ホームセンターなどは連日たくさんの人がいろいろ買って自分で作ったり、修復したりしています。
ある意味、二極化ということなんでしょうかね。
どちらにせよ、衣類の情報が十分に伝わっていないのも事実です。
品質や経時劣化など含めて、きちんと伝わるようにしていきたいですね。
投稿者 boribori : 2006年02月23日 23:38
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