« 季節に合わせて | メイン | 子供服を再生する »
2006年01月27日
ニットの干し方
家庭での洗濯が増えていると思いますが、ニットのセーターなどはどのようにしていますか?
洗うのは洗剤や洗濯機にお任せできるようになって来ましたから、結構いけるんじゃないかと思います。
問題は干し方。
日陰に平干しをすると思いますが、これにはちゃんとした理由があります。
まず、何故乾燥機で乾かせないのか。
ニット製品でも化学繊維などは問題なくいけるものもあると思います。
問題があるのはウールのニット。
水で濡れたウールのニットは、繊維の表面のキューティクルが開いている状態です。
人間の髪の顕微鏡写真をテレビなどで見た事があるともいます。
あの表面のキュー手ゥイ来るが毛羽立っているんですね。
この状態のウールに温度をかけて乾燥機にかけてしまうと、フェルト収縮と言う縮みを発生します。
温度がより毛羽立たせ、乾燥機のたたきによって、複雑に絡んでいくのです。
また、化学繊維でも温度をかけると延びてしまう物があります。
こちらは、乾燥は出来ますが、あまり高温にならないようにしてくださいね。
次に、ハンガーにかけて干さないのはなぜか?
これにもきちんとした理由があります。
それはニットの構造に問題があるからです。
ニットは一本の糸を編んで作っています。
非常に延びやすいんですね。
ニットをハンガーにかけるとどうなるか?
自重(自分の重さ)によって、延びてしまいます。
ましてや水で洗ったニットは水分を多く含んでいるので更に延びてしまいます。
ほとんどのクリーニング屋さんがニットの製品をハンガーでお返ししていないのは延びる可能性があるからなんですね。
ごく稀に、ハンガーがけでお返しする所もありますが、そういうところでもハンガーの大きさなどを十分に計算してハンガーのまま仕舞わないように注意を促していると思います。
以上の理由から、ニット製品を干す時には平干しがいいんですね。
日陰を推奨するのは、日光による変色を避けるためです。
一気になるわけではないのですが、徐々に色に変化が出始めます。
日陰でも十分乾きますから、色のきれいな物は気をつけてくださいね。
ご家庭での洗濯が増えると、このような危険が増えていきます。
ちょっと知る事で対策を取れますし、ご家庭でできる事が飛躍的に増えていきます。
ぜひ、色々と勉強してください。
投稿者 boribori : 2006年01月27日 23:39
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.idcg.jp/blog/mt-11921-tb.cgi/402