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2006年01月23日

タグを見て

当店に持ち込まれる衣類の中に、他店のタグがついたままの衣類が結構あります。

タグとは、お客様の名前や洗い方の指示などが書いてある紙です。
品質表示の所などにホチキスで洗濯屋さんが留めていますね。
赤いやつや黄色い細長いやつです。

あれがついたままの衣類が多いんです。

他店で落ちなかった物をそのまま持ち込むケースが多いからなんでしょう。

預かった衣類を良く見ると、タグがついている衣類に限って全体的に汚れています。
なんと言うか、表現は悪いんですが、薄汚れた感じ。
きっとお客様もこれが嫌で再度当店に持ち込まれたんだろうなあと思います。

今日お預かりしたジャケットにも他店のタグがついていました。
ちょっと面白いジャケットで、袖の所と襟の所にボンボンがついています。
これが本物のムートンで出来ているので洗いが非常に難しい物なのですが、このジャケットについていたタグ、特別洗いとあるんですね。

特別洗い・・・・・、何となく意味は分るんです。
でも、思いっきり汚れています。

それでですね、そのタグを更に注意深く観察していると、非常に微妙な問題が浮き上がってまいりました。

なんとこのジャケット、洗っていません。(爆)

ビックリでしょう?
まさか洗っていないだなんて。

何で、そんな結論に至ったかというと、いくつか原因はあるんですが、タグが一つのポイントになっています。
タグは紙で出来ているのですが、非常に強い紙で出来ています。
洗ってもびくともしないような紙です。
しかし、いくら丈夫な紙といえでも、洗浄すればその痕跡は残る物なんです。

それがこのタグにはまったくない。

新品のタグがそのままついているわけですね。
洗っていればそんな事はありえません。

更に良く見ていると、どうも襟のボンボンと袖のボンボンの色が違います。

おかしいなあと良く見ていると、どうも袖の方を何かで擦ったような後があるんですね。
これらの事を踏まえて考えてみると、一つの結論が出ます。

ムートンのボンボンがついているので、通常のクリーニングは難しい物です。
そこで特別洗いのタグをつけて工場へ。
洗って事故を起こすわけには行かないので、洗剤を含ませたタオルで汚れの目立つ箇所を拭き洗いした、と言った感じでしょう。

ですから、襟と袖のボンボンの色が違ってくるんですね。

実はこのような事、たまにあるんですよ。
難しい素材が組み合わさっていてクリーニング出来ないと判断してタオルで拭くとか、色の関係で難しい衣類でも同様な事が合ったりします。

大抵のクリーニング屋さんではない話なんですが、一部のクリーニング屋さんの中ではこういった事があります。

悪く言えば技術がない、良く言えば事故を起こす可能性があるので起こさないように注意をして作業をした、と言う事になります。

今回の衣類は確かに難しい商品ですが、クリーニングできない物ではありません。
きっと綺麗になってくれるでしょう。

ここでもやはり、良いクリーニング屋さんを抱える事が重要なポイントになります。
何件も渡り歩かなくてもいいように、良いクリーニング屋さんを見つけておきましょうね。

投稿者 boribori : 2006年01月23日 23:47

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